韓国語で「引く・引っ張る」を表す「당기다・끌다」は似ていますが、動きやニュアンスが異なり混同しやすいです。「自分の方に引くのはどっち?」「人を連れていく場合は?」と迷ったことはないでしょうか。
結論としては、당기다=基本的に自分の方へ引き寄せる動き、끌다=力を使って引っ張り移動させる動きと整理すると使い分けできます。
本記事では、対象やニュアンスの違いを例文とともに分かりやすく解説します。
韓国語 引く・引っ張る「당기다・끌다」比較表
| 項目 | 당기다 | 끌다 |
|---|---|---|
| 基本意味 | 引き寄せる | 引っ張って移動させる |
| 動きの方向 | 自分の方へ | 自分の方向に限らない(前方へ引く) |
| 対象との関係 | 比較的近い | 比較的重いもの・対象を引いて移動させる |
| ニュアンス | 比較的軽い力で引き寄せる動き | 継続的・力を使う動き |
| 比喩表現 | 興味・感情 | 人を連れて行く・巻き込む |
당기다(タンギダ)

基本の意味
「당기다」は、「物を自分の方に引く動作」を表します。使い方のポイントとしては「手前に引く」という感覚が強い言葉で、短い動作や軽い力でも使えます。
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문고리를 당겨서 문을 열었다.
(ドアノブを引いてドアを開けた) -
줄을 천천히 당겼다.
(ロープをゆっくり引いた)
抽象的・比喩
「당기다」は「気持ち・興味を引く」の意味で抽象的にもよく使われます。日本語の「引きつける」に近い言葉といえます。
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그 광고는 사람들의 관심을 당겼다.
(その広告は人々の関心を引いた) -
그 음악은 내 기분을 좋게 당겼다.
(その音楽は私の気分を引き上げた)
끌다(クルダ)
基本の意味
「끌다」は、「重いもの・人などを引いて移動させる動作」を表す言葉です。使い方のポイントとしては、「ズルズル引く」感じや継続的な動きを伝えたい時によく使います。
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무거운 상자를 끌고 옮겼다.
(重たい箱を引っ張って動かした) -
아이를 손으로 끌고 길을 건넜다.
(子供の手を引いて道を渡った)
人を連れて行く・導く
「無理やり」「強引」なニュアンスで使用される場合があるので覚えておきましょう。
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친구를 억지로 끌고 갔다.
(友達を無理やり連れて行った) -
선생님이 학생들을 앞으로 끌고 나왔다.
(先生が学生たちを前に連れて出てきた)
比喩
「당기다」が自然に引き寄せるイメージなのに対して、「끌다」は強い力や影響で引き込むというイメージが強い言葉です。
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그 배우는 많은 사람들의 관심을 끌었다.
(その俳優は多くの人々の関心を引いた) -
그 이야기는 내 마음을 끌었다.
(その話は私の心を引きつけた)
ニュアンスの違い
①距離と力の違い
- 당기다→近い・軽い・引き寄せる動き:커튼을 당기다(カーテンを引く)
- 끌다→遠い・重い・継続的:캐리어를 끌다(スーツケースを引く)
②意図の違い
- 당기다→単純な動作
- 끌다→努力・負担・強制が含まれることがある
③感情表現の違い
- 마음이 당기다(心が引かれる)→自然
- 억지로 끌려가다(無理やり連れて行かれる)→強制
使い分けのコツを初心者向けにシンプルに整理すると、
「당기다」を使うケースは、次のように「引き寄せる」イメージでの使用が多いです。
- 手前に引くとき
- 軽い動き
- 感情・興味
一方の「끌다」を使うケースは、次のように「引きずる・連れていく」イメージと覚えましょう。
- 重いもの・人を動かす
- 長い距離を引く
- 強引・継続的
両者の違いを理解する例文
①ドアの場合:ドアは手前に引くだけなので「당기다」
- 문을 당기다(正しい)
- 문을 끌다(不自然)
②スーツケース:移動しながら引くので「끌다」
- 캐리어를 끌다(自然)
- 캐리어를 당기다(やや不自然)
③人の行動:強引なニュアンスの場合は「끌다」
- 친구를 끌고 갔다(無理やり連れて行った)
- 친구를 당겼다(不自然)
④興味:どちらも使えるが微妙なニュアンスの違いがある
- 관심을 당기다(自然)→やや主観的な表現
- 관심을 끌다(こちらも自然)→客観的に人気がある場合
まとめ
「당기다」と「끌다」はどちらも日本語では「引く」と訳されますが、その本質は大きく異なります。
「당기다」は自分の方へ軽く引き寄せる動作や、感情的に引かれる場合に使われ、「内側に引く」イメージが特徴です。一方の「끌다」は重いものや人を引っ張って移動させる動作で、「外へ引きずる・連れて行く」ニュアンスを持ちます。
使い分けのポイントは「距離・力・継続性」です。迷ったときは「手前に引くなら당기다、動かすなら끌다」と覚えると実用的です。

