韓国語の動詞「흘리다・쏟다・엎지르다」は、どれも日本語では「こぼす」「流す」などと訳されることが多く、初心者にとって混同しやすい言葉です。しかし、こぼれ方・動作の意図・状況によって使い分けが異なります。
以下は初心者にも分かりやすいように、最初に比較表で整理した上でそれぞれの意味・使い方・例文を説明した記事です。
韓国語の「흘리다・쏟다・엎지르다」比較表
| 単語 | 基本意味 | こぼれ方・動作の特徴 | よく使う場面 | 日本語イメージ |
|---|---|---|---|---|
| 흘리다 | 流す・ぽろぽろ落とす | 少しずつ自然に流れる | 涙・汗・鼻水・音・言葉など | 流す |
| 쏟다 | 一気に出す・どっと出す | 大量に勢いよく出る | 雨・光・感情・液体など | どっと出す |
| 엎지르다 | ひっくり返してこぼす | 容器が倒れてこぼれる | 水・コーヒー・スープなど | こぼしてしまう |
흘리다(フルリダ)

「흘리다」 は、液体や感情などが 自然に流れたり、少しずつ落ちたりする状態を表します。意図的に流す場合にも、無意識にこぼれる場合にも使える言葉です。
特に次のようなものとよく一緒に使われます。
- 눈물(涙)
- 땀(汗)
- 콧물(鼻水)
- 침(よだれ)
- 피(血)
つまり、体から自然に出て流れるものに多く使われる動詞です。
-
그는 영화를 보면서 눈물을 흘렸다.
(彼は映画を見ながら涙を流した) -
더워서 땀을 많이 흘렸다.
(暑くて汗をたくさん流した) -
아기가 침을 흘리고 있다.
(赤ちゃんがよだれを垂らしている)
また、比喩的な使い方もあります。
-
길에서 돈을 흘린 것 같다.
(道でお金を落としたみたいだ) -
그는 슬픈 미소를 흘렸다.
(彼は悲しい微笑みを浮かべた)
上の例のように「흘리다」 は「ぽろぽろ」「だらだら流れる」イメージの動詞です。
쏟다(ソッタ)

「쏟다」は、中にあるものが一気に勢いよく出ることを表します。量が多く、勢いがあるのが特徴です。
液体だけでなく、「雨・光・感情・言葉」などにもよく使われます。
- 雨がどしゃ降りになる
- 質問を浴びせる
- 太陽の光が降り注ぐ
つまり 大量に勢いよく出るときに使います。
-
갑자기 비가 쏟아졌다.
(突然雨が土砂降りになった) -
그는 화를 쏟아 냈다.
(彼は怒りをぶちまけた) -
하늘에서 햇빛이 쏟아졌다.
(空から太陽の光が降り注いだ)
例文のように「쏟다」は「どっと」「一気に」という勢いのあるイメージです。
엎지르다(オプチルダ)
「엎지르다」は、容器が倒れたり、手が当たったりして中身をこぼすことを意味します。
つまり 事故や不注意によってこぼしてしまう場合に使う言葉です。
特に次のようなものに使われます。
- 물(水)
- 커피(コーヒー)
- 우유(牛乳)
- 국(スープ)
-
아이가 우유를 엎질렀다.
(子供が牛乳をこぼした) -
실수로 커피를 엎질렀다.
(うっかりコーヒーをこぼした) -
식탁에서 물을 엎지르지 마세요.
(食卓で水をこぼさないでください)
また、韓国語には次の有名なことわざがあります。
엎질러진 물이다 → 覆水盆に返らず(一度起きたことは取り返しがつかない)
TOPIKで出る可能性があるので覚えておきましょう!
3つの言葉のニュアンスの違い
同じ「こぼす」でも、動詞によって意味が変わります。
①涙の表現の違い
-
아이가 울면서 눈물을 흘렸다. →静かに流れる
(子供が泣きながら涙を流した) -
갑자기 비가 쏟아졌다. →激しく降る
(突然雨が土砂降りになった) -
아이가 우유를 엎질렀다. →(飲み物などを)こぼす
(子供が牛乳をこぼした)
②食卓の場面
-
그는 국물을 식탁에 조금 흘렸다. →少し垂れてしまう
(彼はスープを食卓に少しこぼした) -
그는 냄비의 국을 그릇에 쏟았다. →勢いよく注ぐ
(彼は鍋のスープを器に一気に注いだ) -
그는 실수로 국을 식탁에 엎질렀다. →倒してこぼしてしまう
(彼はうっかりスープを食卓にこぼした)
上の例のように
- 흘리다 → 少しずつ流れる
- 쏟다 → 勢いよく大量に出る
- 엎지르다 → 容器を倒してこぼす
という違いがあります。
まとめ
「흘리다」「쏟다」「엎지르다」は、どれも「こぼす・流す」に関係する動詞ですが、こぼれ方のイメージが大きく異なります。
- 흘리다:ぽろぽろ流れる(涙・汗など)
- 쏟다:どっと出る(雨・光・感情など)
- 엎지르다:倒してこぼす(牛乳・水など)
初心者はまず
「흘리다=流れる」「 쏟다=どっと出る」「 엎지르다=こぼしてしまう」
という3つのイメージを覚えると、自然に使い分けができるでしょう。


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